マイクロトランザクションについて考える
マイクロトランザクションとは所謂、DLCやガチャ課金の事で、ゲーム内のアイテムやサービスを少額で購入できるシステムである。
対人対戦オンラインゲームを嗜んでいると最近特に不満を聞くようになったので、私にとって身近なマイクロトランザクションについて考えてみる。
・マイクロトランザクションの問題点
・マイクロトランザクションがなくならない理由
・個人的な意見
・今後どう付き合っていくべきか
☑マイクロトランザクションの問題点
マイクロトランザクションで問題だと思う点が2つある。
ゲームソフト代金を支払った上での課金と Pay to Win *1が懸念される事だ。
要するに基本無料のゲームではなく、ゲーム代金を支払った上で更に課金をする事になるとユーザーは内心穏やかではないだろう。
ゲームソフト代金を支払った上での課金は金銭的にはもちろん、精神的にも痛い。
なぜなら、ゲームを買えばそのゲームを堪能できると思いこんでしまうからだ。
対戦型のオンラインゲームになると顕著で、ゲームを買ったはずなのに対戦相手が使用するキャラクターや武器が使用できなかったりするわけである。
そこに、もうひとつの要素の Pay to Win が絡めばその自分が使えないキャラクターや武器が強く、ボコボコにされ、それらを更に買わないと勝負すら対等にさせてくれないのかと、同じ土俵に立てない理不尽さを痛感する事になるわけである。
☑マイクロトランザクションがなくならない理由
じゃあ、マイクロトランザクションをなくせばいい!というわけにもいかない。
それはマイクロトランザクションを取り入れる傾向にあるA級タイトルの開発費が年々高くなっているのにも関わらず、ゲームの価格は変わっていないからだ。
(一般的にはPlayStation 700万円程度、PS2 数億円、PS3 10億円以上の開発費がかかると言われている)
つまり単純に考えれば企業の利益が減る=新作(ゲーム)が作れなくなる可能性がある。
開発費が増え続けている事を考慮すればゲームソフトの値段が上がらず、マイクロトランザクションでその差を埋めようとしてくれる事を企業の良心と思ってもいいんではないだろうか。
☑個人としての意見
私の意見としてはPay to Winが成立しない(または成立しにくい)マイクロトランザクションは大いにありだ。
具体的な例を挙げるならば、Overwatchのキャラクタースキン、Rainbow Six Siegeの武器スキンなどで、課金をしなくても手に入れる事ができ、対人対戦ゲームとしてキャラクターの強さに影響がない*2ところが好きだ。
強い武器、強いキャラクターが課金対象だと『勝ちたければ課金すれば?』と課金を押し付けられているようにも感じるが、その対象がスキンなど『強さ』と離れているところにあると課金を押し付けられているようには感じにくい。
キャラクターの強さに影響しない、課金をしなくてもプレイしていれば手に入れるチャンスがある。
この2つの要素が両立されているマイクロトランザクションは課金システムとしてかなり完成されていると感じている。
マイクロトランザクションの問題点を書いてきたのだが、うまくいけばユーザーにとっても嬉しく企業側にとっても嬉しいだけのシステムになる可能性もある。
上手にマイクロトランザクションを取り入れる事のできているゲームはユーザーから支持され、発売後ゲームそのものが売れにくくなっても、マイクロトランザクションでの利益を見込める。
私は企業とユーザー間でwin-winなシステムとしてマイクロトランザクションが洗練されて欲しいと願っている。
☑今後どう付き合っていくべきか
マイクロトランザクションの歴史は浅く、まだ進化途中と言える。
その考え方で言うならば、試行錯誤して最善の道を模索されている最中だ。
そんな中でユーザーとしての一番の意思表示は価値のあるものにお金を払う事。
そのお金を払う価値があるかどうかをちゃんと見極めていれば、よくないものは廃れていき、いいものはどんどん洗練されて、最後は双方に利益をもたらす素晴らしいシステムになるのではないだろうか。